奈労連・一般労組支援 上田公一

私の残業を勝手に売るな!〜連合本部前で「働く個人」が声上げる

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私の残業を勝手に売るな!〜連合本部前で「働く個人」が声上げる

レイバーネツトより引用掲載

 

 

動画(6分24秒)

 7月19日、連合本部前で「残業代ゼロ容認」に抗議の声が上がった。呼びかけたのは労組メンバーではなく、33歳の働く個人男性だった。(写真下)

 「私の残業を勝手に売るな!というのが、みんなの怒りの声。連合執行部は私物化をやめ、決定を取り消して本来の労働組合に戻ってほしい。連合はしっかりしてほしい。その後押しのつもりで来た」と訴えた。

 参加者は徐々に増えて120人になった。みんな個人での参加だ。フリーマイクでは「初めて連合に来たが建物が立派で驚いた。上ばかりみないで現場の労働者の声を聞いてほしい」「労働組合としての本分を果たしてほしい」など切実なアピールが続いた。

 今回の「残業代ゼロ法案」容認は、執行部の一部メンバーの主導でクーデター的に行われた。この日の横断幕でも執行部の「逢見直人事務局長」と「村上陽子総合労働局長」が名指しで批判されていた。(M)


 *連合会館玄関


五輪・新国立競技場の工事で時間外労働212時間 新卒23歳が失踪、過労自殺

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五輪・新国立競技場の工事で時間外労働212時間 新卒23歳が失踪、過労自殺

7/20(木) 14:01配信より引用掲載

BuzzFeed Japan

新国立競技場の建設工事に関わっていた23歳の新卒男性が今年3月に失踪し、長野県で遺体で見つかった。警察などの調査で、自殺と判断された。「自殺は仕事が原因」として、両親は上野労働基準監督署に労災認定を申請、代理人の弁護士が7月20日に厚労省で記者会見した。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

何が起きていたのか。

男性は、大学卒業直後の2016年4月、都内の建設会社に就職し、現場監督をしていた。

2016年12月17日、新国立競技場地盤改良工事に従事することになって以降、極度の長時間労働、深夜勤務、徹夜が続いた。自殺直前の1カ月で、徹夜が3回もあり、夜22時以前に仕事が終わったのは5日だけだったという。

男性は2017年3月2日、突然失踪した。「今日は欠勤する」と会社に連絡があり、それを最後に一切連絡がとれなくなった。誰からの連絡にも応じなくなった。

そして、4月15日に長野県内で遺体が発見された。警察・病院の捜査の結果、「3月2日ごろに自殺」と判断された。

男性は診断を受けていないが、遺族側代理人の川人博弁護士は、業務上のストレスもあいまって精神障害を発病した、と推定できるという。

「新国立」工事、スタートの遅れが……

男性が関わっていたのは、セメントを注入して、軟弱な地盤を改良していくという地盤改良工事。チームは5人程度で、新卒は彼ひとりだけだった。現場では、写真撮影、材料の品質管理、安全管理などを担当していた。

新国立競技場は、設計段階で計画が二転三転し、工事のスタートが非常に遅れた。

この結果、競技場建設に携わる労働者には、「オリンピックに間に合わせる」ため、大きな重圧がかかっていたと、川人弁護士はいう。地盤改良は、基礎工事の前段階で、すべての工事の前提となるものだ。その作業日程は、極めてタイトなものになっていた。

男性の両親は次のようなコメントを発表した。

「1月終わり頃、重機が予定通りそろわず、工期が遅れているという話を息子から聞きました。2月頃から、息子は工期の遅れを取り戻そうとしていたようです。厳しい管理を要求されていたのだと思います」

 

「極めて異常な長時間労働が続いていた」

川人弁護士が、会社・元請けから提供された資料に基づいて分析した結果、自殺直前の1カ月の時間外労働は211時間56分。2カ月前は143時間32分だった。

この勤務時間は、セキュリティ記録やパソコンの記録、通勤の記録などから割り出したものだという。これは、会社の労使協定(36協定)をはるかに超過している。

男性はあまりにも過労状態だったので、車通勤を辞めた。2月半ばからは、片道1時間かけて電車で通うようになった。

起床は午前4時半、帰宅は0時半〜午前1時。現場の仮設事務所には、仮眠部屋は存在しなかった。

同居していた両親によると、起こそうとしても、なかなか起きられない状態だった。発症1カ月前には、1日平均2〜3時間程度の睡眠しか確保できていなかったはずだという。

会社側は……

川人弁護士によると、男性を雇用していた建設会社は最初、時間外労働が「80時間以内だった」と遺族に話していた。

しかし、川人弁護士が調査した後、現在は2017年2月に193時間、1月に115時間の時間外労働があったと認めているという。さらに、これが「自殺を引き起こしうる程度の心理的負荷に達している可能性が高く」、勤務状況などが男性の自殺に影響を与えた可能性が「十分にある」と認識している。会社側は今後、遺族に謝罪する意向を示しているという。

この建設会社はBuzzFeed Newsの取材に対し、「こうしたことは、会社としても初めてです。事態を真摯に受け止めて、今回のようなことが二度と起きないように取り組みます」と、再発防止を誓った。

男性はメモ帳に、次のような遺書を残していた。

「突然このような形をとってしまい、もうしわけございません。身も心も限界な私はこのような結果しか思い浮かびませんでした」

「家族、友人、会社の方、本当にすみませんでした。このような結果しか思い浮かばなかった私をどうかお許しください。すみません」

ここには、「うつ病などに特有の罪悪感、自信の低下、悲観的見方がつづられている」と川人弁護士はいう。

厚労省の精神障害・自殺の労災認定基準では、発病前1カ月の時間外労働がおおむね160時間を超える場合、心理的負荷が「強」とされ、労災認定する可能性が高いという。

 

川人弁護士は言葉を強めた。

「人間の生理的限界をはるかに超えた、常軌を逸した時間外労働だ。男性が死亡した後も、業者や関係機関が痛苦な反省の上に改善措置をとっているとは言いがたい」

「使用業者はもとより、元請け、発注者、さらに東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会、東京都、政府関係機関は、この労働者の深刻な実態を直視すべきだ」

「国家的な事業だからといって、労働者のいのちと健康が犠牲になることは、断じてあってはならない」

都内在住の両親が発表したコメント

私どもの息子は、昨年3月大学を卒業し、昨年4月から建設会社に勤め、12月からは新国立競技場地盤改良工事の現場監督を担当していましたが、今年3月2日に突然失踪し、死亡しました。

私どもは、息子が死亡したのは仕事による極度の過労・ストレスが原因であると考え、7月12日に上野労基署に労災申請を致しました。

新国立競技場地盤改良工事の現場に決まったとき、息子は、「一番大変な現場になった」と言っていました。

今年2月になると、息子はこれまでにないぐらい忙しそうでした。朝4時30分ごろに起き、朝5時頃、でかけていきました。帰宅するのは深夜でした。朝起きるのがとてもつらそうでした。

睡眠時間が短く、心配でした。2月の後半になると、作業着のまま寝てしまい、起こしてもすぐ寝てしまっていました。

1月終わり頃、重機が予定通りそろわず、工期が遅れている、という話を息子から聞きました。2月頃から、息子は工期の遅れを取り戻そうとしていたようです。厳しい管理を要求されていたのだと思います。

今は、今後、息子と同じように、過労で命を落とすような人を出したくないという思いでいっぱいです。

労働基準監督署におかれては、業務の実態を調査し、息子の死を労働災害と認めていただきたいと思います。

また、会社をはじめ、この工事に関与しているすべての皆様方が、働く者のいのちと健康を守るために力を尽くしていただきたいと思います。

以上


プレカリアートユニオンの清水直子です。

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レイバーネツトより引用掲載

プレカリアートユニオンの清水直子です。

次回7月25日(火)22時からのテレビ東京系「ガイアの夜明け」で、大反響を呼んだ
アリさんマークの引越社との闘いに迫る「会社と闘う者たち」の第2弾が放送されます。
ブラック企業(アリさんマークの引越社)とブラックバイト(しゃぶしゃぶ温野菜)の両
巨頭との闘いに2年間密着取材。
会社の理不尽に対し、泣き寝入りするのでも辞めるのでもなく、労働組合で変えられるこ
とを知らせたい、と顔を出して闘う姿を見せてきたアリさんマークの引越社現役社員(ア
リさんマークの引越社シュレッダー配転訴訟勝利和解・2017年5月24日、東京地裁
 http://d.hatena.ne.jp/kumonoami/20170526/1495792907)の2年間の闘いにご注
目ください。
番組の感想をぜひ会社に伝えてあげてください→アリさんマークの引越社 0120-77-2626
※株式会社引越社関東(東京本部)は小伝馬町から小岩駅近くに引っ越しました。
〒133-0043東京都江戸川区松本2-34-6 3F

2017年7月25日(火)22時〜22時54分、テレビ東京系
番組フェイスブックページより
https://www.facebook.com/tvtokyo.gaia/?fref=ts
25日(火)よる10時の放送は「密着!会社と闘う者たち第2弾」です。第1弾の放送
は昨年2月(今ならネットで無料配信中 http://video.tv-tokyo.co.jp/gaia/2017/07/00
1639.html)。「アリさんマークの引越社」で「残業が過労死ラインの月100時間
を大幅に超える147時間」などと不当な労働環境を訴えた現役社員の男性が登場しまし
た。会社側は男性を営業職からシュレッダー係という職場に配転。さらに、懲戒解雇処分
にし社内には「罪状」と書かれた顔写真付きの紙を張り出したのです。あの男性の闘いは
、その後どうなったのか。2年間に及ぶ番組の密着取材です。

番組公式ウェブサイトより
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/
密着!会社と闘う者たち 第2弾
電通の女性新入社員が過労自殺した問題から加速した「働き方改革」。ただ仮に会社側が
理不尽な働き方を強いても、社員やパート職員、アルバイトが異を唱えるのは非常に難し
い。しかし、勇気を出して声をあげた人たちがいる。人気飲食チェーンで働いていたアル
バイト学生と、大手引越会社の現役社員。それぞれ、孤独ながらも本来受け取るべき賃金
や働く場を得ようと会社側と闘い続けていた。去年2月に放送した「密着!会社と闘う者
たち」の第2弾。

大反響をよんだ2016年2月9日の「会社と闘う者たち第2弾」もガイアの夜明けのウ
ェブサイトで無料公開中です。合わせてご覧ください。http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia
/

https://www.youtube.com/watch?v=mqFjnj3_HjU&feature=youtu.be

番組の感想を会社に伝えよう!
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首都圏青年ユニオンの山田です。

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レイバーネツト日本より引用掲載

首都圏青年ユニオンの山田です。

首都圏青年ユニオンは顧問弁護士を講師に連続労働法講座を行っています。
講座では基礎的な労働法からマニアックな判例まで様々なテーマで学習をします。
毎回テーマごとに模擬団体交渉を行います。

模擬団交では、経営者役をユニオン専従と講師を務める弁護士、組合側は参加者となりま
す。

今回の模擬団交は、不当労働行為を行ってくる経営者役を私山田が行う予定です。

なお、首都圏青年ユニオン組合員でなくても、どなたでもご自由に、無料で、参加するこ
とが出来ます。
参加申し込みを下記よりお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScf98gYSkub1KEda-Ppvu_LcpdzyVWZ6A06iMSd
VPVvR_fiqw/viewform

テキストは、「ポケット労働法」と「どうなる?こんなトラブル!パート・アルバイト、派
遣社員、契約社員で働く方のためのQ&A」(東京都産労局発行)を使います。
ポケット労働法
http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/sodan/siryo/pocket/index.html
どうなる?こんなトラブル! パート・アルバイト、派遣社員、契約社員で働く方のための
Q&A
http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/sodan/siryo/dounaru/index.html


日時:7月20日(木)19時〜
テーマ:労働組合 〜ブラック企業にも負けない 労働組合の力〜
講師:大久保佐和子弁護士
会場は首都圏青年ユニオンの事務所のあるビルにて行います。

東京都豊島区南大塚2丁目33番10号 東京労働会館

残業命令には36協定が必須…労働者の4割「知らない」

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残業命令には36協定が必須…労働者の4割「知らない」

7/16(日) 16:55配信より引用掲載

朝日新聞デジタル

 働く人の4割超は、会社が残業を命じるには労使協定(36〈サブロク〉協定)が必要なことを知らない――。そんな実態が連合のアンケートでわかった。長時間労働への関心の高まりで、制度を知る人の比率は上がってきたが、連合は今後も周知を進める考えだ。

 アンケートは6月に、20〜65歳の働き手1千人(自営業やアルバイトなどは除く)にインターネットで実施。会社が残業を命じるには労使協定を結ぶ必要があることについて尋ねたところ、「知っている」と答えたのは56・5%、「知らない」は43・5%だった。

 2014年の同様の調査より「知っている」は約17ポイント上がった。電通社員の過労自殺や、罰則付き残業上限が導入の見通しとなるなど、労働時間への関心の高まりが背景にあるようだ。

 年代別では、30〜50代の6割弱、60代の7割強が「知っている」と答えた。20代は49・2%と他の世代より低めだ。連合は「36協定の知識がない人がまだ多いのは残念。特に若い世代に協定の重要性が知られるように働きかけたい」(担当者)としている。

 労働時間の上限は、労働基準法で週40時間、1日8時間とされており、企業と労働組合の協定で、それを超える残業や休日出勤ができる。労基法36条で定められているため、「36協定」と呼ばれる。(贄川俊)

朝日新聞社


「加害者の名前非公開」はおかしい〜「新日鉄住金ソリューションズ」第1回裁判

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「加害者の名前非公開」はおかしい〜「新日鉄住金ソリューションズ」第1回裁判

 

 

レイバーネツト日本より引用掲載

 


*裁判所に入場する当該と弁護団

 

 5月25日に提訴した「新日鉄住金ソリューションズ」の裁判が、7月10日10時15分から東京地裁で行われました。この問題は、忘年会での「ホテルに行こう」の発言に始まり、「エロ勝負」のメッセージ、身体的接触などをはじめとするセクハラから始まりました。そして、被害者が会社に相談しても、問題は解決するどころか、加害者のアシスタント業務を行わせるなどし、さらに病気を悪化させました。被害者の病気は会社が作り出したにも関わらず、不利益を被害者にだけ押し付けて雇止めをしました。

 今回の裁判に向けて会社は、「加害者の安全を守るために裁判資料の公開は、当事者まで。そして、10日の開廷日の原告被害者の意見陳述では、加害者の名前を一切出すな」との要請を裁判所に行いました。原告被害者側は、なぜ、被害者は名前を明らかにして裁判を開始しなくてはならないのに、加害者だけが守られるのか? 加害者の言動のせいでこのような事態が生まれた。その加害者本人は、名前を伏せて今も当たり前のように会社に行き、日常生活を送っている。

 裁判になれば、会社の対応、加害者の名前もすべて明らかになることは、団体交渉の中で何度も言及してきたこと。いざ裁判開始になったら、名前を非公開にするようにとは到底認められないと主張しました。裁判官は、会社側の要請を受けて被害者女性に「加害者男性の名前を出すなら、意見陳述は認めない」との指示を出しました。最終的に実名ではなく、イニシャルで陳述を終えることになりました。

 陳述で、被害者女性は「会社に雇ってもらい、会社のために仕事をします。ですが人間としての心まで売っているわけではありません。私は労働力ではあるけれども会社の奴隷ではありません」 「これからの裁判を頑張って、セクハラやその報復行為で病気にされ会社を去る女性が減るような活動をしていきたい」と述べ、傍聴者の拍手で終了しました。

 次回は、9月5日10:00〜13階36部での進行協議です。

〔報告=首都圏なかまユニオン・石川正志〕


電通<労基法違反>事件が正式裁判になった件について

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電通<労基法違反>事件が正式裁判になった件について

裁判と言えば木槌ですが、日本では使われません。(ペイレスイメージズ/アフロ)

昨日から電通の労基法違反の件が、略式手続ではなく、正式裁判になったことが話題となり、反響を呼んでいるようです。

電通の略式起訴は「不相当」 東京簡裁、正式裁判を決定

電通違法残業は法廷で審理 東京簡裁、略式起訴は「不相当」

私も複数のメディアから取材を受けました。

その中で、私自身も、電通が略式手続ではなく正式裁判になったことにびっくりしたことを述べました。

ただ、一般の人は、略式?正式?と言われても分かりにくいと思いますので、少しだけ解説します。

略式手続とは?

まず、略式手続というのは、簡易裁判所が扱う事件のうち、100万円以下の罰金又は科料の事件で、略式手続によることについて被疑者に異議がない場合にスタートするものです。

ですので、取り調べをした検察官が、被疑者から「略式起訴(手続)でいい」という承諾書のようなものを取ります。

この書面を「略受け」などと呼ぶこともあります。

今回、電通は、異議がなかったわけですから、この「略受け」を出しているはずです。

略式手続になると、被告人が出頭したり、自己の言い分を裁判官に向かって述べることはもちろん、検察官の起訴状の朗読や冒頭陳述など、普通の刑事裁判で行われる手続きが略されます。

そして、裁判所が罰金を払いなさいという略式命令を出して、被告人がこれを受領して、異議がなければ期間内に罰金を納めれば全て終わり、という手続きです。

その間、手続は特に公開されるものはありませんので、電通の件も、略式手続で終われば、数週間後に電通が命令通りの罰金を払って、事件は終了したものと思われます。

略式手続が正式裁判になるとは?

ところが、簡易裁判所の裁判官が、検察官の略式起訴を「不相当」として正式裁判になったものだから、冒頭のようにニュースで大きく報道されているのです。

まず、裁判所が略式起訴に対し、「不相当」とはどういうことでしょうか?

刑事訴訟法に次の条文があります。

 

前条の請求(=略式裁判の請求)があつた場合において、その事件が略式命令をすることができないものであり、又はこれをすることが相当でないものであると思料するときは、通常の規定に従い、審判をしなければならない。

 

出典:刑事訴訟法463条1項

そもそも法律上略式裁判ができない場合に正式な裁判になるのは当然として、そうでなく、法律上は略式手続でもいいけれども、裁判所が相当でないと考えたものも、正式裁判になることがあるのです。

一般的な解説書では、事案が複雑で証拠調べをしたほうがいい場合などが「相当でない」場合に当たるとされているようですが、特にこうでなければならない、というものもありません。

「相当でない」はかなり異例

ただ、被疑者も検察官も略式でいいと言っている場合に、裁判所が職権でこれを不相当とすることは、極めて異例であることは間違いありません。

どのくらい異例かというと、司法統計を見ると、平成27年は、47700件ある略式事件のうち「不能・不相当」は24件しかない、というくらい珍しいということです。

率にすると、0.05% くらいですね。

ところが、「かとく」(過重労働撲滅特別対策班)案件では、電通の他にも略式手続が「不相当」とされた件は2件もあるのです。

いずれも大阪の「かとく」事案ですが、1つはファミリーレストラン「和食さと」等を運営する会社「サトレストランシステムズ」、もう1つが、スーパーを運営している「コノミヤ」の件です。

これらについても、裁判所は略式手続は「相当でない」とする判断を出しています。

背景には何がある?

「かとく」の案件はまだ10件もありませんから、そこに0.05%くらいしか確率がない「不相当」との判断が、今回の電通の件と合わせて3件となります。

こうなると、偶然とは言えないものがあるのは間違いありません。

おそらく、裁判所は、「かとく」が扱うような営業規模の大きい企業における違法労働に対する考え方として、手続きが世間的に見えにくい略式手続ではなく、公開の裁判で行われる正式裁判がふさわしいと考えている可能性があります。

そのこと自体は、違法労働に対する世間の厳しい目を反映したものとして歓迎すべきであると思います。

また、こうした司法の態度が、違法労働に対する抑止力になることも期待したいところです。

他の例との公平性は?

検察官や一部の論者に、他の案件との公平性の観点から、本件について疑問を呈する方もいるようです。

しかし、本来、刑事裁判は公開される正式な裁判が原則です。

むしろ、略式手続の方が例外なわけです。

ですから、裁判所が正式な裁判をすることを選択したとしても、被疑者・被告人に特段重い負荷をかけたわけではありません。

また、営業規模の大きい企業における労基法違反について「かとく」が取り締まりに乗り出したのは2015年4月ですので、これから案件が積み重ねられるところです。

公平性については、これまで3件の不相当が出ていることを前提に、今後、多くの送検事例が積み重ねられて、それらと合わせて判断されることになるのではないでしょうか。

電通だけじゃない

今回、思わぬところで再び電通の労基法違反が脚光を浴びましたが、何度も言っていますが、電通だけが問題ではありません。

同じような労基法違反を行っている企業は、残念ながらたくさんあります。

電通の事件をきっかけにして、そうした企業が襟を正し、違法労働を撲滅する方向に進むことを期待しています。


労働基準法等改正法案に関する要請書(案)に反対する声明

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レイバーネツトより引用掲載

 

労働基準法等改正法案に関する要請書(案)に反対する声明

日本労働組合総連合会
事務局長 逢見直人殿
全国コミュニティユニオン連合会(全国ユニオン)
会長 鈴木 剛

 7月8日、共同通信のインターネットニュースで、現在、国会に提出されたままになって
いる労働基準法改正案について、連合が政府に修正を申し入れることが報じられました。
その後、他の新聞各紙で同様の報道が相次ぎます。

  週が明けて7月10日、突如として「『連合中央執行委員会懇談会』の開催について」と
いう書面が届き、出席の呼びかけがありました。開催は翌11日で、議題は「労働基準法改
正への対応について」です。

  異例ともいえる「懇談会」で提案された内容は、報道どおり労働基準法改正案に盛り込
まれている「企画業務型裁量労働制」と「高度プロフェッショナル制度」を容認すること
を前提にした修正案を要請書にまとめ内閣総理大臣宛に提出するということでした。

  しかし、連合「2018〜2019年度 政策・制度 要求と提言(第75回中央執行委員会確認
/2017年6月1日)」では、雇用・労働政策(※長時間労働を是正し、ワーク・ライフ・バ
ランスを実現する。)の項目で「長時間労働につながる高度プロフェッショナル制度の導
入や裁量労働制の対象業務の拡大は行わない。」と明言しており、明らかにこれまで議論
を進めてきた方針に反するものです。労働政策審議会の建議の際にも明確に反対しました
。ところが、逢見事務局長は「これまで指摘してきた問題点を文字にしただけで方針の転
換ではない」など説明し、「三役会議や中央執行委員会での議論は必要ない」と語りまし
た。まさに、詭弁以外何物でもなく、民主的で強固な組織の確立を謳った「連合行動指針
」を逸脱した発言と言っても過言ではありません。しかも、その理由は「働き方改革法案
として、時間外労働時間の上限規制や同一労働同一賃金と一緒に議論されてしまう」「圧
倒的多数の与党によって、労働基準法改正案も現在提案されている内容で成立してしまう
」ために、修正の要請が必要であるとのことでした。

  直近の時間外労働時間の上限規制を設ける政労使合意の際も、私たちはマスメディアに
よって内容を知り、その後、修正不能の状況になってから中央執行委員会などの議論の場
に提案されるというありさまでした。その時間外労働時間の上限規制と、すでに提出され
ている高度プロフェッショナル制度に代表される労働時間規制の除外を創設する労働基準
法改正案とを取引するような今回の要請書(案)は、労働政策審議会さえ有名無実化しか
ねず、加えて、連合内部においては修正内容以前に組織的意思決定の経緯及び手続きが非
民主的で極めて問題です。また、政府に依存した要請は、連合の存在感を失わせかねませ
ん。

  さらに言えば、高度プロフェッショナル制度については、法案提出当初の2015年4月24日
には、塩崎厚生労働大臣が経済人の集まる会合の場で「小さく生んで大きく育てる」など
と語ったことが報じられています。こうした発言を鑑みても法律が成立してしまえば、労
働者派遣法のように対象者が拡大していくことは火を見るよりも明らかです。また、裁量
労働制についても、年収要件などがなく対象者が多いだけに問題が大きいと考えます。
私たち全国ユニオンは、日々、長時間労働に苦しむ労働者からの相談を受けており、時に
は過労死の遺族からの相談もあります。過労死・過労自死が蔓延する社会の中、長時間労
働を助長する制度を容認する要請書を内閣総理大臣宛に提出するという行為は、働く者の
現場感覚とはあまりにもかい離した行為です。加えて、各地で高度プロフェッショナル制
度と企画業務型裁量労働制の反対運動を続けてきた構成組織・単組、地方連合会を始め、
長時間労働の是正を呼び掛けてきた組合員に対する裏切り行為であり、断じて認めるわけ
にはいきません。また、このままでは連合は国民・世論の支持を失ってしまうおそれがあ
ります。

  シカゴの血のメーデーを例にとるまでもなく、労働時間規制は先人の血と汗の上に積み上
げられてきました。私たち労働組合にかかわる者は、安心して働くことができる社会と職
場を後世に伝えていくことが義務であると考えます。今回の政府に対する要請書の提出は
、こうした義務を軽視・放棄するものに他なりません。全国ユニオンは、連合の構成組織
の一員としても、政府への要請書の提出に強く反対します。

 以 上
 

 


<電通違法残業>審理公開、驚く検察 識者は評価

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<電通違法残業>審理公開、驚く検察 識者は評価

7/12(水) 21:41配信より引用掲載

毎日新聞

 ◇東京簡裁「略式命令は不相当」と判断 正式裁判に

 電通を巡る違法残業事件は12日、東京簡裁が「略式命令は不相当」と判断し、公開の法廷で審理されることになった。異例の判断に、略式起訴した検察からは驚きの声が漏れ、労働問題の専門家からは「社会へのメッセージになる」と評価する声が上がった。

 今回の簡裁の判断について、ある検察幹部は「被告が否認しているわけでもないのに、略式起訴が正式な裁判になるのは珍しく、意外だ」と驚いた様子。別の検察幹部は「社会的注目を集めた事件だったので、公開の法廷で行うべきだという考えで出した判断なのかもしれない」と推測し「検察としては証拠もそろえて問題なくやっており、略式でも正式な裁判でも影響はない。粛々と公判に向けて準備する」と話した。

 あるベテラン裁判官は「今回の電通事件は、事案が複雑で慎重な審理が必要なケースだと判断されたのではないか。あり得る判断だと思う」と語った。簡裁は今回、「不相当」とした理由を明かしておらず、別のベテラン裁判官は「例えば事実認定のために証拠調べが必要な場合など、どういう時に『不相当』と判断するのかは、裁判官の間で共通認識がある。それを踏まえて淡々と判断したのではないか」と分析した。

 日本労働弁護団事務局長の嶋崎量弁護士は「長時間労働は人の命に関わり、刑事罰も科されうる問題であるとの認識が電通事件で広まった。公判が開かれればメディアでも報道され、労働問題を軽く考えてはいけないという社会的メッセージが発信される」と簡裁の判断を評価する。

 その上で「政府は残業時間の上限を法定化して罰則を設ける方針だが、使用者が労働者の労働時間を適正に把握していない現状では『隠れ残業』が増える恐れがある。公判を通じ、社会で過労死の原因と対策を考える必要性を感じてもらいたい」と話している。【平塚雄太、伊藤直孝、巽賢司】


連合の仲間は不服従で闘うべきだ〜「残業代ゼロ法案」連合が容認

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連合の仲間は不服従で闘うべきだ〜「残業代ゼロ法案」連合が容認

    東海林 智(労働ジャーナリスト)

 

レイバーネツト日本より引用掲載

 


 *「朝日新聞」7月12日号

 政府の提案する残業代ゼロ制度を巡り、連合は反対から制度容認に狹掌瓩靴拭昨晩(7/11)から今朝にかけて、連合幹部や関係者に電話して背景を探った。多くが、「法案を裸のまま通す訳にはいかない」「労働者を守る実を取らなければならない」と大組織としての狢膺有瓩糧獣任任△襪海箸魘調していた。そんなの2年以上反対してきた制度を容認する理由にならない。なぜ、今なんだ。昨日も書いたが、都議選で惨敗し、法案断念へ持ち込める展望が開けた中で、なぜ、認める?

 労働者の命を守る根本の制度である時間規制に1点でも穴を空けたら、そこから制度は決壊すると言っていたのはどこの誰だ。連合傘下の組合で、その言葉を信じて、熱心に反対運動を展開してきた仲間に恥ずかしくないのか。

 神津会長からして共同通信の取材に「そもそも制度は必要だとは思っていない」と言っているではないか。それでも、認めるんだね。必要ないものを「健康管理が今の仕組み(政府案)では犠牲を生じかねない」という理由で、健康確保措置の強化を言って、認めるんだ。あなた方は派遣法もそうやって認めてきた。派遣法は今、どうなっている? 残業代ゼロ制度を容認して、一点突破で派遣法のように対象が拡大されて、日本の労働者から残業という概念が奪われるだろうね。もちろん、私の時間も。

 連合の責任は重大だ。ある幹部は「私たちは東海林さんのように反対だけ言っていれば良いわけじゃないから。具体的に労働者を守らなければならない」と言った。労働時間規制という労働者の命を守る規制を守り切れなかった組織が何を言うのか。本当に労働者の命を守りたいなら、考え直せ。心ある連合の仲間は不服従で闘うべきだ。(同氏の7月12日フェイスブックから)


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