有期雇用 | 奈労連・一般労組支援 上田公一

<不利益変更>時給、突然引き下げ…拒否したら出勤停止

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<不利益変更>時給、突然引き下げ…拒否したら出勤停止

毎日新聞 3/7(火) 15:00配信より引用掲載

 ◇事例、相次ぐ

 居酒屋やアパレル業界などで、店側が人手不足の時期に高い時給で雇った有期雇用の労働者に対し、一方的に時給の引き下げや勤務日数を減らす「労働条件の不利益変更」を強いる事例が相次いで報告されている。労働組合は「弱い立場につけ込み、悪質だ」と指摘する。【早川健人】

 東京都多摩地区の調理師の男性(42)は昨年11月末、求人サイトを見て、同地区の大手居酒屋チェーン店と時給1600円で今年3月末までの「準社員雇用契約」を結んだ。正社員の料理長は「年末年始の繁忙期は時給1200円で募集しても人が集まらなかった」と言い、男性は大みそかも元日も勤務した。

 今年1月7日になって、料理長は「本部が2000万円の赤字を出したので、時給を9日から950円に下げさせてほしい」と言ったが、男性は「約束が違う」と拒否して働き続けた。すると、料理長から同28日朝に「突然ですが、人件費が収まらないです。今月は働いてもらうことができなくなりました」と無料通信アプリ「LINE(ライン)」で連絡があり、同31日まで4日間決まっていた出勤を断られた。

 料理長に「その気がありましたら、来月(2月)もお願いしたい」と時給950円での勤務を頼まれたが、男性は断った。男性は「あまりに一方的。高時給で釣って、賃下げする予定で募集したのではないかと疑いたくなる」と憤る。

 労働組合「総合サポートユニオン」には、同じ居酒屋グループの別の店で働く40代女性から「店に『ランチ営業をやめるので、時給1500円を950円に変更する。同意するか、退職か』と言われ、やむなく同意した」という相談が寄せられた。ランチタイム勤務は短時間のためバイトが集まりにくいが、女性は高い時給にひかれて応募した。この店は女性の時給引き下げ後も、ランチ営業を継続しているという。

 ◇居酒屋運営会社「同意得ている」

 居酒屋グループの運営会社は、毎日新聞の取材に「同意を得ずに不利益変更したことはない」としている。

 労働契約法は「使用者は、労働者と合意することなく、労働者の不利益に労働条件を変更できない」と規定する。だが、同ユニオンによると、「不利益変更」に関する相談はアパレル業界でもあるという。同ユニオンの池田一慶さん(37)は「法律に詳しくない人は雇い主につけ込まれるが、労働契約法に基づいて損害賠償の請求もできる」と話し、相談を呼びかけている。


労働契約法の2018年問題 有期契約社員の無期転換制度の対応ポイント

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労働契約法の2018年問題 有期契約社員の無期転換制度の対応ポイント

文:INITIATIVE編集部

2018年は労働契約法や労働者派遣法など雇用に関する法律により、企業にさまざまな対応が求められるため「2018年問題」と呼ばれています。そこで、労働契約法による有期契約社員の無期転換制度のポイントを、社会保険労務士法人みらいコンサルティングの社会保険労務士 藤崎和彦氏に伺いました。
 

Q. 有期契約社員の無期転換制度の基本的なルールを教えてください。

この制度は、有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えたとき、社員が申込をすることで、期間の定めのない労働契約=無期労働契約に転換できるものです。通算5年を超えて締結(更新)された契約の期間内にいつでも申込ができ、申込んだ時点で契約成立となります。
このとき、会社側に拒否権はありません。ただし、申込からすぐに無期契約に切り替わるわけではなく、申込が行われた契約期間終了日の翌日、つまり次の契約更新のタイミングで無期契約となります。

対象となるのは、施行日である平成25(2013)年4月1日以降に開始した(または更新した)有期労働契約のため、1年を超える有期労働契約を除き最短で、平成30(2018)年4月1日を始期とする契約で無期転換の権利が発生します。

このように、無期転換の権利が発生する時期が迫っていることを踏まえると、早期に対策を検討する必要があるといえるでしょう。

なお、有期労働契約期間を通算しなくてよい「クーリング期間」も定められており、有期労働契約の間に契約のない空白期間が6カ月(有期労働契約が1年未満の場合はその契約期間に2分の1を乗じて得た期間)以上ある場合は、前後の有期労働契約を通算しないことになっています。

また、定年再雇用の場合と高度専門職の場合は、無期転換の対象から除外できる特別措置法による特例があります。

Q. 5年を超える労働契約を更新するかどうかは、どのように判断すべきですか?

判断基準になるのは「代替要員の確保の容易性」「有期契約社員が担当する業務の難易度」「有期契約社員が担当する業務の継続性」等で、職種や地域ごとに無期転換の方針を検討すべきです。

無期転換を推進する場合は、全員正社員化、新たな社員区分の設定、希望者のみ無期転換するといった方策が考えられます。

また、無期転換申込権を行使し、無期労働契約となった場合の労働条件は、別段の定めがない限り、直前の有期労働契約と同一になります。

ここでいう「別段の定め」とは就業規則等のことを指し、あらかじめ無期転換後に適用する就業規則等を定めておくことで、期間の定め以外の労働条件を変更することが可能です。

現時点では「別段の定め」の範囲に関して明確な基準は出ていませんが、定年制度や配置転換、残業の有無などが考えられ、無期転換予定者が納得できるように丁寧な説明が求められます。
 

Q. 無期転換を行う場合、人事マネジメントではどのような注意が必要ですか?

無期転換後の人材活用としては「直前の有期労働契約と同一の労働条件を適用する」「新たな社員区分を設ける」「正社員へ登用する」の3つのコースが考えられ、これらを組み合わせて運用することも可能です。いずれの場合も、労務制度・人事制度・正社員登用制度・人材育成の方針を検討する必要があります。

特に人事制度に関しては、できるだけ導入すべきと考えます。これにより無期転換社員のモチベーションやパフォーマンスを高めることにつながります。

なお、労働条件を検討する場合は賃金水準や手当、賞与、退職金など、正社員との整合性が取れるように、同一労働同一賃金の視点で考えるべきです。また、評価制度については、正社員の人事評価制度よりもシンプルでわかりやすい内容のほうが運用しやすいため、管理職でない一般社員向けの評価シートを簡略化して使うなどが考えられます。

前述のとおり、1年を超える有期労働契約を除き最短で、平成30年4月1日以降を始期とする有期雇用契約により無期転換申込権が生じることを鑑みると、遅くとも平成29年度中に無期転換の就業規則を策定し、説明会を行うなどの準備が必要です。

特に、長く有期雇用契約で働いていた人や、人事部を通さず現場の裁量で雇用していた人に対しては、丁寧な説明が求められるでしょう。

(2017年1月発行「HR VISION Vol.16」より)

 

 


厚生労働省が労働契約法の無期限転換ルール周知HP開設

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首都圏青年ユニオンの山田です。

カフェ・ベローチェ裁判でも問題になった労働契約法の無期転換権について、本日8月3
1日に無期転換ルールの周知や無期転換制度の導入促進を支援する「有期契約労働者の無
期転換ポータルサイト」を開設します。

報道発表より
 厚生労働省は、8月31日、無期転換ルールの周知や無期転換制度の導入促進に関する情
報発信を行う「有期契約労働者の無期転換ポータルサイト」を開設します。
無期転換ルールとは、平成25年4月1日以後に開始する有期労働契約について、同一の使用
者との間で、有期労働契約が反復更新されて5年を超えた場合、有期契約労働者の申込み
により、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されるルールのことです。
 労働契約法に基づく無期転換が本格的に行われると見込まれる平成30年4月まで残り2年
を切ったことを踏まえ、このポータルサイトでは、無期転換ルールの概要や、制度導入の
ポイント、厚生労働省が実施する支援策などについて、広く情報を発信していきます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000134756.html

ポータルサイトのURL
【10時09分の時点で開いても何も表示されません】
●無期転換ルールの概要
  有期契約で働いている方向け、事業主や企業の労務管理担当者向けと、それぞれ分けて
解説
●無期転換制度の導入に当たってのポイントを解説
●無期転換制度を導入している企業の事例紹介
※今後、順次追加していく予定
●無期転換ルールの導入促進のために厚生労働省が行っている支援策を紹介
http://muki.mhlw.go.jp/

 


無期契約への転換先延ばし 有期雇用特措法可決


無期契約への転換先延ばし


有期雇用特措法可決


衆院 高橋議員が反対


2014年6月6日(金) しんぶん赤旗より引用掲載

 衆院本会議で5日、有期雇用労働者特措法が可決されました。労働契約法が定める“有期労働契約の反復更新が通算5年を超えた場合、労働者の申告によって無期契約に転換する規定”について、「特例」として最大で通算10年に先延ばしにする内容。日本共産党、民主、生活、社民は反対しました。

 4日の衆院厚生労働委員会の採決に先立つ質疑で高橋ちづ子議員は、「特例」の対象となる年収1000万円以上で高度の専門知識等を有する労働者が全体の0・06%にすぎないことを示し、「省令によって年収要件や業務を広げることになるのではないか」とただしました。

 中野雅之労働基準局長は「対象者が必要以上に拡大する事態を招くことはない」としつつ、法的担保は示しませんでした。

 不安定な細切れ雇用の反復更新が最大で10年も続くことについて、高橋氏は「どのように考えるか」と迫りました。

 田村憲久厚労相は、プロジェクトに参加するデザイナーなど専門分野で高い能力を身に付けたい人が対象であり、「その能力に適した雇用管理の措置をしなければならない」と正当化。中野局長は、プロジェクト終期が契約書に明記されても、終期までの雇用を約束するものではないことを認めました。

 高橋氏は、国家戦略特区法の付則に基づく立法であり「例外を原則にする労働法制は許されない」と批判しました。


 

研究者の有期契約、10年に延長=上限緩和へ法案−自民

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研究者の有期契約、10年に延長=上限

緩和へ法案−自民



 自民党は、大学や研究機関が研究者らと結ぶ有期雇用の契約期間について、現行の最長5年から10年に延長する研究開発力強化法改正案を今国会に提出する。労働者の無期契約への転換を企業に義務付けた改正労働契約法の特例と位置付け、予算上の制約から無期契約の研究者らの増員が難しい研究機関などの人材確保を後押しする。今国会で成立させ来年4月からの施行を目指す。

 有期契約の上限緩和の対象となるのは、研究者や技術者、研究の企画立案者など。研究開発分野では、10年規模のプロジェクトが増え、5年では事業の途中で研究者らの契約が切れる。このため、ノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授らが安定した雇用システムの確立を政府に求めていた。

(2013/11/11-19:24)時事ドットコムより引用掲載


 

有期雇用10年に延長 政府方針、労働側反発も

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有期雇用10年に延長 政府方針、

労働側反発も


 政府は17日、契約社員など有期雇用の労働者が5年を超えて働いた場合、雇い主に申し込めば安定した無期雇用に変更できる権利について、10年を超えて働いた場合にまで権利の発生を先延ばしする方針を固めた。来年の通常国会に労働契約法改正案を提出する。

 労働者に有期から無期への変更を求める権利を与えるのは雇用の安定が狙いで、4月の法改正で導入されたばかり。今後、具体的な制度設計を議論する厚生労働省の審議会で労働組合側の反発が予想され、議論を呼びそうだ。

 4月に改正された労働契約法では、契約社員やパートなど雇用期間に定めがある有期契約の労働者が契約更新を繰り返し、同じ職場で5年を超えて働いた場合、本人が雇い主に申し込めば無期雇用に変更できることになった。雇い主は申し込みを拒否できないため、経済界から「労働者を有期契約で雇いにくくなった」と不満の声が上がっていた。

 このため、政府は「国家戦略特区」に指定された地域に限って、企業が採用しやすくなるよう労働者が雇用契約時に無期への「転換権」を放棄できる案を検討した。

 ただ、厚労省は「労働法制が地域で違うのはおかしい」と譲らず、政府は規制緩和の内容を変えた上で、全国一律で実施する方針に転換した。

 無期雇用に変更できる権利を10年を超えて働いた場合に先延ばしする労働者については、対象を限定する方針。

<北海道新聞10月18日朝刊掲載>より引用掲載


大学で広がる「5年雇い止め」

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大学で広がる「5年雇い止め」

 法改正で非常勤講師を直撃

産経新聞 9月22日(日)より引用掲載   

大学で広がる「5年雇い止め」 法改正で非常勤講師を直撃

無期転換ルール(写真:産経新聞)

 通算5年を超えて勤務した非正規労働者は、本人が希望すれば期間を区切らない無期契約に転換できるとした改正労働契約法。4月の施行後、大学で非常勤講師を原則5年で契約を打ち切って「雇い止め」にする動きが広がっている。本来は雇い止めを心配せずに働けるようにするための法改正だったが、現実にはその趣旨に逆行した皮肉な流れになりつつある。「法改正が労使の間に無用な対立を生み出してしまった」との指摘すら出ている。(三宅陽子)

 ■長年勤めたのに

 「これまで20年近く契約を更新してきた。それを突然『やめろ』というのか」

 早稲田大で語学の非常勤講師を務める50代の男性は3月、大学から突然届いた就業規則に言葉を失った。これまで、1年ごとに更新してきた雇用契約を4月から「通算5年を上限とする」との内容だった。

 男性は、早大のほか4つの大学で非常勤講師を務める。月〜土曜日に計15コマ(1コマ90分)の授業を受け持ち、年収は500万円ほどだが、妻と3人の子供を養うには足りない。日曜と祝日はコンビニの倉庫で商品を仕分けるアルバイトをして生計を立てている。

 「子供の学費や家のローンの支払いが残っている。大学の職を失えば、生活が立ちいかなくなる」と不安を募らせる。

 そもそも労働契約法が改正された目的は、有期契約から無期契約への転換を進めることで、契約社員やパート、アルバイトらの雇用の安定化を図ることにあった。首都圏大学非常勤講師組合の松村比奈子委員長(51)は「一方的な判断によって問答無用で本人の働く意欲を否定するような5年の雇い止めは、教育研究を目的とする大学のあるべき姿に反する」と訴える。

 だが、同様の「雇い止め」の動きは、大阪大や神戸大といった国立大でも広がっている。厚生労働省は就業規則で雇用契約に上限を設けることは違法ではないとしながらも、「雇用の安定のためにも、なるべく慎重に運用してほしい」とクギを刺す。

 ■厳しい懐事情

 ただ、大学側にも事情はある。これまで、大学の非常勤講師は担当する授業が授業計画からなくなれば解雇もあり得るが、授業が継続される限りは契約が更新されることが多かった。早大はグローバル化を見据えて少人数の対話授業や英語による授業など新たな教育形態を考えており、清水敏人事担当常任理事(65)は「改革や教育の質の向上を図る上では、非常勤講師の雇用で、一定のフレキシビリティー(柔軟性)を持っていたい」と契約に上限を設けた理由を説明する。

 厳しい懐事情も背景にある。国から大学に支給される運営費交付金は国立大では法人化された平成16年度から25年度までに1623億円が削減され、私大でも削減傾向。講師を人件費の安い非正規でまかなう大学は増えており、ある私大関係者は「有期契約から無期契約に転換を図れば人件費が膨れ上がる。これ以上学費引き上げを求めていくことも難しい」とし、「担当する授業がなくなっても雇用の継続を主張する非常勤講師が相次いで出てくるのでは」と懸念する。

 ■無用の対立生む

 労使の主張はかみ合わないままだが、大学の雇用実態に詳しい評論家の水月昭道(みづき・しょうどう)氏(46)は、大学はいまや非常勤講師なしでは成り立たない現状にあると指摘。経営の効率化が求められる中、非常勤講師に長くいてもらうことで教育の質を維持してきた側面もあるだけに、「改正法は大学においては(労使間に)無用な対立を生み出してしまった。5年の契約期間が近づいたとき、大学は適正な次の人材を見つけることができない恐れもある。学生に影響が出ることが何よりも心配だ」としている。

 ■深刻な高学歴者のワーキングプア

 非正規雇用として働く高学歴者は増えている。

 文部科学省の学校基本調査によると、今春博士課程を修了した大学院生約1万6000人のうち、非常勤講師といった非正規労働や、就職・進学をしていないなど「安定的な雇用に就いていない者」は5月1日時点で40.1%に上る。

 背景の一つに国が平成3年から推し進めた大学院重点化政策が挙げられる。この年に約10万人だった修士・博士は24年には約26万人に激増。だが、多くの卒業生の就職先となってきた大学はポストに限りがあり、供給過多に陥った。任期付きの博士研究員として大学に雇われ、研究や学生指導を行いながら正規雇用の道を探る者も多い。

 収入の低さも深刻だ。各地の大学非常勤講師組合の19年度調査では専業非常勤講師約600人の平均年収は約300万円で約半数は250万円未満だった。年収1000万円ともいわれる専任教員との格差は大きい。

 

 


「通算5年上限」就業規則に反発 労組、早大を刑事告発

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「通算5年上限」就業規則に反発

 労組、早大を刑事告発


 非正規労働者が五年を超えて勤めると、期間の定めのない雇用契約に転換できるとした四月の労働契約法改正を受け、大学で働く非常勤講師の契約期間を通算五年に限る動きが出ている。五年上限を定めた就業規則を新たに制定した早稲田大では、非常勤講師の労働組合が大学を刑事告発。同様に五年の上限を設けた大阪大でも、反発が広がっている。

 早大で語学の非常勤講師を務める四十代男性は三月下旬、大学から届いたメールの内容に目を疑った。非常勤講師向けの新しい就業規則で、これまで上限がなかった雇用契約期間を通算五年までとする内容だった。

 一コマ九十分の講義をする契約を、一年ごとに更新する働き方を十年以上続け、別の大学の講義を掛け持ちしても年収は三百万円ほど。妻と共働きで家計が成り立っている。新しい就業規則が適用された場合、五年後に収入は半減するかもしれず、不安を抱えながら教壇に立つ。「大学が弱い立場の人間を切り捨てるようなことをして、まともな教育ができるのか」と憤る。

 早大文科系の非常勤講師を務める五十代男性は、昨年度のカリキュラム改編に伴い、受け持つ講義数が半減した。別の大学の講義も、同じくカリキュラム改編で二年後になくなる。五年後に残りの講義もなくなったら「生活は成り立たない」と男性。

 専任教員の募集に応募をしているが、断られるばかり。「この年だと専任教員となるのは無理。新しい職に就くのも難しい」

     ◇

 首都圏大学非常勤講師組合の松村比奈子委員長らは四月上旬、大学が進めた就業規則作成の手続きは、労働基準法に違反している疑いがあるとして、早大の鎌田薫総長と常任理事ら計十八人を東京地検に刑事告発した。

 同法九〇条では事業主に対し、新しく就業規則を作成するときは、事業場ごとに労働者の過半数代表者の意見を聞くよう定めている。就業規則作成の動きを知った組合の申し入れで実施された団体交渉で、大学側は二月に過半数代表の選出の手続きを進めたと説明した。しかし、組合によるとこの時期は入試期間だったため、非常勤講師は大学構内に入れなかったという。

 松村委員長は「大学の教育を支える非常勤講師の意思を反映させないための悪質な期間設定だ」と批判する。

 組合によると、早大では教授など専任や専任扱いの教員は二〇一二年度に約二千百五十人。これに対し、非常勤講師は約三千七百六十人に上り、客員教授らも合わせた非常勤の教員は四千二百六十人にも上る。年収一千万円を超える専任教員がいる半面、非常勤講師は同じような教育研究で百五十万円にしかならない。松村委員長は「五年の雇い止めは格差を永続化させ、大学内の身分制社会を固定化する」と語る。今後は労働委員会に救済を申し立て、五年上限の撤回を求める考えだ。早大は「詳細が分からないため、コメントは控えたい」とした。
◆大阪大でも告訴へ

 大阪大も四月、非常勤講師の契約期間の上限を五年とする規定を設けた。関西圏大学非常勤講師組合は、労基法違反で大阪大を大阪地検に告訴する考えだ。

 組合は団体交渉で五年の上限を設けないよう求めたが、大学側は「非常勤講師と結んでいるのは労働契約ではなく、民法に基づく準委任契約。労働者に当たらない」と主張。過半数代表者の意見を聞かないまま、規定の施行を強行したという。

 組合の新屋敷健委員長は「労働者でなければ、労働契約法に基づいて、五年の上限を設ける必要はないはず。大学は法律の都合の良いところだけ持ち出している」と批判する。大阪大は「毎年予算が削減されており、実現できない約束はすべきではない」と五年上限を設けた狙いを説明する。

 (稲田雅文)

2013年5月31日 中日新聞より引用掲載

 

労基法違反:首都圏大学非常勤講師組合、早大を刑事告発へ

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労基法違反:首都圏大学非常勤講師組合、

早大を刑事告発へ

毎日新聞 2013年04月07日より引用掲載

 ◇契約期間に上限「手続き不正」

 早稲田大学10+件(鎌田薫総長)が新たに設けた非常勤講師の就業規則を巡り、制定の手続きに不正行為があった可能性があるとして、首都圏大学非常勤講師組合(松村比奈子委員長)は同大を近く労働基準法違反の疑いで刑事告発する。非正規労働者の契約は5年を超えて働いた場合、期間の定めのない雇用に転換できるなどとした改正労働契約法が1日から施行されたばかり。この法改正で、大学現場では非常勤の契約に新たに上限を設ける動きが出ているという。【東海林智】

 告発状などによると大学側は3月19日の団体交渉で、非常勤講師の就業規則を組合側に初めて提示。上限のなかった雇用契約期間を通算5年とする内容だった。

 労働基準法によれば新たに就業規則を制定する場合、事業主は事業所ごとに労働者の過半数代表者の意見を聞く必要がある。組合側が「全く聞いていない」と反発したところ、大学側は2月4日には過半数代表者を選ぶ手続きを始めたとする文書や同月14日の公示などを示し、手続きは正当に実施したと説明した。

 しかし組合側によれば、同14日は入試期間で非常勤講師は公示場所に立ち入ることができず、その後も手続き文書を見たことはなかったという。代表者選びの投票結果も公表されないことから、告発を決めた。組合から相談を受け団交にも参加した佐藤昭夫早大名誉教授(労働法)は「『違法な手続きだから期間を空けてやり直したらどうか』と警告したのに大学側は強行した。学生時代から50年も関わった母校だが進歩に逆行するようなことをしてはいけない」と話す。

 組合によると、早大では12年時点で専任や専任扱いの教授らが約2200人なのに対し、非常勤講師や客員教授ら非常勤は約4300人。影響は大きいが、大阪大や神戸大も上限5年の実施を検討している。同様の動きは他大でも出ていたが労組の抗議で撤回や凍結したという。

 松村委員長は「正規の2倍にも達する非常勤の貢献を無視する強引なルール変更なので告発する」。早大広報課は「詳細がわかりませんので、コメントは差し控えさせていただきます」としている。


社説 有期雇用新ルール 抜け道ふさぎ原則禁止目指せ

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社説 有期雇用新ルール 

抜け道ふさぎ原則禁止目指せ


 今月から、パートや契約社員ら働く期間が決まっている有期契約労働者の雇用の新たなルールが施行された。

 改正労働契約法では、同じ企業で契約を更新して通算5年を超えた有期雇用者は、本人が申し込めば期間を定めない無期雇用に転換できる。

 企業の都合で「雇い止め」できる有期雇用は、企業にとって便利な調整弁。不安定な働き方を強いられる労働者保護の観点から、少しでも長く安定して働けるように、との法改正の趣旨は歓迎できる。

 しかし既に、契約時に通算5年未満に限定した有期雇用を増やし、無期転換を防ごうとする動きが出ており、法の目的とは逆に雇用がより短期化する恐れも強まっている。企業任せでは、制度の骨抜きは必至。安易な解雇の隠れみのに使われかねない。

 改正法は、最高裁の判例で確立した「雇い止め法理」を初めて明文化した。他方、今月以前の分は期間に算入されず、無期への転換実現は5年以上先。また6カ月以上職場を離れれば通算期間がゼロに戻る「クーリング期間」も設けられ、悪用が懸念される。

 今回の改正は、あくまで一歩踏み出しただけ。国は、企業側への監視、指導を強めて実効性を高めるとともに、抜け道をふさぐため、さらなる法改正に速やかに取り組んでもらいたい。

 総務省によると、2月の有期契約労働者は1449万人と、全雇用者の4人に1人以上。欧州では「同一労働同一賃金」を目指し、不安定の代償として無期雇用より手当が上乗せされる例さえある。しかし日本では、この15年の非正規雇用者増に伴い、全体の平均月給は約5万円も下がった。リーマン・ショック後の雇い止め急増で問題が顕在化したが、「雇用の質」の悪化は食い止められていない。

 そもそも有期雇用は、一時的、季節的な業務に限るべきで、継続的に本来正社員がやるべき仕事を、期間を区切って劣悪な条件で割り振ること自体、容認し難い。合理的理由のない有期労働契約を原則禁止する「入り口規制」は、どうしても必要だろう。

 だが、前民主党政権の改正案は、自民・公明両党の反発で「原則禁止」が削られた。さらに今、解雇規制緩和の議論も進む。金で正社員を解雇できる「金銭解決」ルールはさすがに安倍晋三首相も見送りを表明したが、それでも経済成長のために人を簡単に切り捨てる企業社会のありようが変わる気配はない。

 誰もが安心して働き続けられる、質の良い雇用を増やすことに、そろそろ真剣に取り組まなければ、日本の将来は危うい。多様な働き方が正当に評価され、報われるよう制度的に後押しすることこそ、政治の責務である。

2013年04月04日(木) 愛媛新聞より引用掲載

 

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