大成建設 「偽装請負事件」 | 奈労連・一般労組支援 上田公一
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大成建設 「偽装請負事件」

JUGEMテーマ:社会の出来事

 

平成21年(ワ)第●●●●●号 地位確認等請求事件
原告 ●●●●
被告 大成建設株式会社

意見陳述書


平成21年6月12日
●●●●

私は、大成建設の設計本部で約11年間に渡り
設計業務をしてまいりましたが、平成20年11
月15日をもって雇用を打ち切られました。打ち
切りの理由は、大成が提示した就労形態の変
更を拒否したからです。私はこれまで請負労働
者という形態で勤務してきましたが、平成20年
10月になって突然、11月15日を最後に仕事
がないと告げられ、大成で仕事をし続けたいの
であれば、派遣労働者として働くか、これまでの
時給制ではなく請負労働者として1業務当たりの
単価で働くか選択をせまられました。私は、その
ことを告げられて以降、なんとか、これまでと同じ
条件で勤務できないか大成と交渉してきました。
しかし、大成は一切聞く耳を持たず、有無を言わ
せぬ態度でした。私は、こうした大成の態度に、
これまでのことを思い出し、怒りが込み上げてき
ました。

私が11年間もの長き間、就労できたのは、大成
が私のスキルを認め、会社にとって必要な人材だ
と評価してもらったからだと思います。私自身も、
大成の期待に応えようと懸命に働いてきましたし、
自分の仕事にプライドをもっています。2週間で
200時間を超える時間外労働を強いられ、心身
ともに疲れ果てても、「帰るな」と言われ、業務指
示されれば、従いました。そして、その結果、疲労
こんぱいし、精神疾患を発病し、約1年半、休職を
余儀なくされました。今でも通院しています。請負
労働者として扱われた続けたため、労災給付の
申請さえできず、失業保険の受給資格さえありま
せん。大成との請負覚書には、業務上の災害が
おこっても、大成の労災に依らない、と労災申請
を放棄するる旨の規定もありました。

私が、今回の提訴に踏み切った理由は大成が私
や私の家族の生活を企業の利益のために、ほん
ろうし続けたことが許せないからです。大成は,私
に偽装請負という違法な就労形態を押しつけ雇用
責任を回避し続けておきながら、その一方で、使用
者として私に過酷な労働を指示し、その結果、精神
障害を負わせ、最後には、コンプライアンスの大義
名分で、一方的に、契約形態の変更を迫り、それを
拒絶するとボロ雑巾のように切り捨てました。 

このような行為を日本が代表する一流企業が行っ
ていることは社会的にも倫理的にも人権的にも到
底許されるものではありません。大成は、世間的に
は、コンプライアンスの強化や企業の社会的責任を
大々的に謳っています。本当に大成にコンプライア
ンスの精神があるであれば、法に従って、就労開始
当初から、私と直接雇用の関係にあったことを認め、
雇用責任を果たすべきです。
大成は、「請負業務」という契約形態にもかかわらず
、服装や出退勤管理、業務の詳細な指示管理を行い
、また、業務も大成から支給された場所と機材で業務
を行わせることが条件で、社員と同一の社内規定に
従うよう告げられました。「TDA」という形ばかりの請
負会社をつくるなど、私と大成の間に中間業者を入れ
ることで、まるで、大成と私は無関係といわんばかりで
す。こうした功名な手口は違法性を意図的に免れよう
としているとしか考えられません。

私は、弁護士の先生と一緒に、大成について,労働局
に偽装請負の申告と直接雇用の是正勧告をするよう申
し入れを行いました。その結果,労働局も大成に対して,
是正指導を行っています。大成は,この是正指導を重く
受け止めて,せめてこの裁判に対しては誠実に対応し
て欲しいと思います。
また、今お願いしている弁護士の先生にたどりつくまで
に、様々な弁護士の先生にも相談させていただきまし
た。弁護士の先生の中には「世の中、正義が勝つとは
言えない。世の中が腐っていると言えばそのとおりでし
ょう。だから、こんな大企業を訴えるなんてことは考えず
。他の道を考えなさい」と説得されたりもしました。でも,
私は泣き寝入りすることは出来なかったのです。
過労により休職していた1年半、私は収入もなく、1歩
も外に出られないほどの精神障害を発症していました。
自殺も何度かしかけたこともありました。それを踏みと
どめたものは「家族」でした。私の親や兄弟のことを思
い出し、また子供や妻に勇気づけられ、自らの命を簡
単に終わらせることの卑怯さに気づきました。何故私
だけがこんなに辛い思いをしなければならないのか、
大成のために体を壊したのに、なぜ、なんの補償も受
けられないのか、自分を責め続けた1年半でした。です
が、大成の社員は誰一人として私の心情的及び金銭的
な辛さを理解しようともしませんでした。「外注には労災
は出ない」と言われたこともあります。

私は、正社員とまったく同じ仕事をし、大成の社員から
直接指揮命令を受け、大成の都合で、請負労働者にさ
れているにすぎないのに、社会保険にも加入させてもら
えませんでした。体を壊して働けなくなっても、大成は一
切責任は負いません。体を壊して働けなくなったのも、
請負という就労形態を選択したのも、すべて、私の自己
責任なのでしょうか。
私と同じような境遇にある労働者はとてもたくさんいると
思います。しかし、その多くは泣き寝入りしいています。
おかしいと思っても、会社に楯ついて、仕事を失うのが
怖いからです。今回の訴訟の判決は社会的に多大な影
響を及ぼすと考えています。この判決で企業側に有利な
判決がでれば、労働者を保護するという労働法の根幹が
崩れると思います。どうか裁判官の方には、平等な天秤
を持つ盲目の女神になり公正な判決をお願いしたいと思
います。私はこれから長い裁判を行うと同時に家族の生
活を守らなければならない重責があります。今回の提訴
で私はそれを覚悟し、その覚悟を貫くつもりです。以上で
私の意見陳述とさせていただきます。

 

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