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保育士不足 資格生かせる労働環境整備を

保育士不足 資格生かせる労働環境整備を


 2014年01月11日(土)


  •  愛媛新聞より引用掲載

 安倍晋三首相が成長戦略の柱の一つに掲げる「女性の活躍」。経済成長に向け女性の就業率向上を狙う。出産しても働きやすい環境づくりのため、2017年度末までの5年で40万人分の保育の受け皿整備を進めている。
 しかし、肝心の保育現場では、低賃金や長時間労働など厳しい労働環境が改善されないままだ。そのため、せっかく保育士の資格を持っていても就労に結びつかない状況が続いている。
 保育所は安心して働ける社会のための土台。大切な人材育成をないがしろに社会の就労を支えることはできない。施設の数を増やしても人材が確保できず保育の質を落としては、弊害にすらなりかねない。暮らしやすい社会への成長につなげるという視点をもち、国には労働環境整備に本腰を入れてもらいたい。
 急速な施設や定員の拡大で保育士が7万人以上不足すると国は試算している。女性の活躍を目指すなら、まさに保育所は専門性を生かして活躍できる場所でもある。可能性を秘めた成長分野を大切に育てたい。
 保育士の資格を持ちながら保育現場で働いていない「潜在保育士」は全国に60万人以上いる。県内でも登録保育士約1万4千人に対し実際に働くのは約4400人だ。
 資格を生かせない原因が給与の低さや過酷な労働条件にあると、厚生労働省の調査で明らかになっている。
 保育士のおととしの平均給与は全業種の平均より月10万円以上低い。その一方で、残業や家に持ち帰る作業も多く休みも取りづらい。いくら子どもや仕事が好きでも、健康への不安は募る。人手不足でよりよい保育への研修もままならない。
 潜在保育士の再就職相談や人材バンク、研修など復帰を支援する動きが全国で広がってはいるが、待遇が改善されなければ、就職にはつながりづらい。思い切った財政支援も必要だ。
 気掛かりなのは、保育の質の低下だ。現在、昼間のフルタイム労働や保護者の疾病などに限っている認可保育所の利用要件を、15年度からは、パートタイム労働者や夜間勤務にも拡大する。ビルの空きスペースなどを活用した定員6〜19人の「小規模保育」の公費助成も始まる。
 だが、園児定員20人以上の認可保育所では全職員に必要な保育士資格が、小規模保育では「半数以上」に大幅緩和される。専門性を生かすどころか、非正規職員にも置き換えられかねない事態へ進む現状は看過できない。
 保育施設は、親のいない時間に子を預けるだけの単なる託児サービスではない。心身を育むという視点も大切にしたい。

 

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